御晩でございます。ロリータイラストレーターのISEYAです。
普段はロリータの絵や漫画を趣味で描いている一蒼氓ですが、今月から連載をさせていただくこととなりました。この連載では、昨今のロリータファッションと東洋史学を組み合わせながら、新たなスタイルを妄想していきたいと思います!
ところで、今のロリータファッションは初期に比べて色彩も豊かになり、“かわいい”に特化したスタイルが増えて華々しくなりましたね。
ロリータファッションは、ヨーロッパの『ドレススタイル』を『ストリート』に落とし込んだファッション。シルエットも華美だし、着こなすのが難しいお洋服だと思われがちです。
しかし!!
最近は一般的なワンピースとさほど変わらない構造であったり、ゆったりとした着心地など、ロリータに慣れていない方も着ることができ、カジュアルにロリータファッションを楽しめるようになりました。
そして、一般的ガーリーにはならぬよう絶妙な塩梅で『ロリータ』を『ロリータ』のまま色々なものと組み合わせたり、あるいは簡略化していくスタイルが面白いなぁと個人的に観測しています。
とはいえ、簡略化もいいですが、たまには手間のかかるお洋服も着たいと思ったことはありませんか?
ホールケーキをスポンジから作ったり、カレーもスパイスから作るような気持ちで、お洋服もすっごく重量感のある、例えばそう・・・平安時代の女性の正装着。あの20kg前後ある十二単のような・・・
十二単・・・十二単・・・!?
そう、十二単のように重厚感のあるロリータを着てみたい!
ということで、まずは十二単の簡単な解説から。
ちなみに十二単は十二枚着ているから十二単というわけではありません。
〝十二分に〟着ているという意味だからとか(諸説あり)。
十二分にフリルとレースに埋もれれたい!
マインドはロリータとあまり変わらなくないですか!?
それを元に十二単を『ゴシック&ロリータの王道スタイル』にいかに落とし込めるか妄想してみました!
Style 1『幽寂な綺羅星』
ロリータファッションは日本発祥ですが、スタイルとしては洋装です。なので、和装+ロリータで足し算にするのはではなく、洋装のスタイルを崩すことなく、十二単の概念を落とし込むかを重視してみました。
洋装において十二単のように足し算のスタイルが多いのは19世紀頃ですね。この頃のパフスリーブの巨大さ、スカートもバッスルスタイルにより巨大化していく様は、まさに十二単の概念にもマッチします。
そして十二単は女房装束なので、言わばその時代の宮中に遣える女性の仕事着。お姫様が常に着ている物ではないんですよ!
こんな可憐なお洋服を仕事着にできるって、平安時代はなんと浪漫に溢れているのでしょうか!!?
十二単を召した乙女達が並ぶ姿は想像しただけでうっとりしますね。
美景。幽美。霊峰。艶麗。眼福。
私が社長だったら従業員の制服をロリータ服にするのにな。
なんだか起業したくなってきた。
たまには古きに想いを馳せ、難解な着こなしに挑戦するのもまた雅やかでいいかもしれませんね。古すぎか。
〈Profile〉
ISEYA
ロリータファッションの魅力の虜囚となり、ルナティックな絵や漫画をインターネットで発信し続けている。臥竜鳳雛。
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