お菓子の空箱がアート作品に! 空箱職人はるきるが魅せる、小さくて可愛い ファンタジック・ワールド(第7回/全8回)

ビスコ(グリコ)の空箱で作った、はるきる作品

第7回

お菓子の空箱を使ってのアート作品を公開し、2019年に次々に話題を呼んだ、大学生の空箱職人アーティスト、はるきるさんにインタビュー!

ーー前回は難しい「アート」作品より、皆が素直に楽しめる「エンタテイメント」作品が好き!というお話を伺いました。今回もいろいろお話を聞かせていただきます!まず「はるきる」というお名前について、教えてください。

はるきる 最初は本名の「晴季」で活動していたんですけど、他とかぶらない、印象に残る名前にしないといけないなと思ったんです。去年の10月くらいかな?

ーーTwitterで発表して、バズりまくったプリングルス作品の後ですね。ここで何か自信がついたのかもしれませんね。

プリングルス(明治製菓)の空箱で作った、はるきる作品


はるきる お菓子の空箱で何かを作る人、っていうのがひとめでわかるような名前がいいなと思い、「空箱職人はるきる」にしたんです。自分でも気に入っています。

ーーすごくいい名前ですね。っていうか、もっと前からその名前を使っているのかと思うくらい、ぴったりの名前です!!さて次に。小さい頃は玩具屋さんになりたかった時代もあった、と第1回の時に語っていましたが……、その後はどんな職業に就きたいと思っていましたか?

はるきる 中高生になるにつれ、紙で何か作ってご飯が食べられたらいいな、とぼんやりと思うようになりました。でも実際に紙をチョキチョキして、それを仕事にするというヴィジョンはひとつも浮かばなかったです。しいていうなら、建築会社にはいって建築模型を作るとかかな?他はないよな……、なんて感じでした。アーティストになる、というのは叶わない夢を見る感じで、憧れていてはいましたが。

ーーアーティストとしてイケるかもしれない!と思ったのはいつですか?

はるきる 2018年9月にアルフォート作品をTwitterアップして、大量拡散された時ですね。今まで見えなかった可能性が見えて「これはもしかしたら……」と。今後これで行けるかもと思い、今活動しています。

アルフォート(ブルボン)の空箱で作った、はるきる作品


ーーこの1年と少しの間に、あっという間に将来への約束がされた感じですね!さて美術系の学校(神戸芸術工科大学アートクラフト学科)に通っていらっしゃるそうですが、学校でも紙工作をやっているんですか?

はるきる はい。

ーー学校で学ぶことはどんなことですか?

はるきる 僕の行っている学科は、ペーパークラフトの学科ではないんです。ペーパークラフト自体は僕の独学なんですね。それより作品の発想とか、美しい形とはどういうものかなどを学んでいます。大学ならではの学びで、通えて良かったなと思っています。

たけのこの里(明治製菓)の空箱で作った作品


ーー卒業したら今後はどうする予定ですか?

はるきる このまま空箱職人を続けていきたいと思っています。

ーー空箱以外のペーパークラフトについてはチャレンジする予定は?

はるきる 今はとにかくこの活動をしっかりやっていきたいですね。

ーー空箱はいくらでもたくさんありますものね(笑)

はるきる はい。作りたい作品は頭の中にストックされていますし、常にいろんな箱の商品が出てきますから、ネタに困ることがないんです!

NISSINカップヌードル(日清食品)の空箱で作った作品


ーー次回は、はるきるさんの著書『お菓子の箱だけで作る空箱工作』(ワニブックス社)について伺います!最終回です。お見逃しなく!


空箱職人「はるきる」プロフィール

1997年生まれ。

神戶芸術工科大学アート・クラフト学科在籍。 2017年、「明治ザ・チョコレート」の箱でロボットを作ったのをきっかけに空箱工作を始め、作品を Twitterで発信。そのクオリティーの高さが毎回話題となり、テレビでも多数取り上げられている。 現在は新作を制作しながら、企業とのコラボレーションも行なっている。 7月には自身初の書籍「お菓子の箱だけで作る空箱工作」(ワニブックス社)を発刊。 Twitterアカウント(@02ESyRaez4VhR2l)

文/鈴木真理子

写真/mina

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