CHELSEA(明治製菓)の空箱で作った、はるきる作品
第6回
お菓子の空箱を使ってのアート作品を公開し、2019年に次々に話題を呼んだ、大学生の空箱職人アーティスト、はるきるさんにインタビュー!
ーーはるきるさんの作品の魅力のひとつは、メルヘンチックだったり、ファンタジー感があるところ。今回は、その世界観がどこから来ているのかをお伺いします。
はるきる 作品は、ただすごいものを作るだけでもいいかと思うんですけど……。ストーリー性というかファンタジーや夢があったほうが作品の魅力が上がると考えているんです。だから空箱職人としてのデビュー作である、アルフォート作品を作った時は、「チョコに船の絵がプリントされているから、船を作ろう」とまず思い立ったんですが、「じゃふつうの船を作るより空を飛んでいたほうが、夢があって楽しいんじゃいかな」と思ってあのようなカタチにしたんですね。ファンタジー要素は多くなるように心掛けています。
カロリーメイト(大塚製薬)の空箱で作った、はるきる作品
ーーファンタジーの影響は、どこから来ていますか?
はるきる 映画とか漫画をよく見ているんですが、特にこれから影響を強く受けているひとつの作品、というのはないですね。いつの間にか僕のアイデアの根源になってくれているみたいです。
ーーとくに好きなアーティストとかはいないんですか?
はるきる 好きな作家さんはいろいろいたりはするんですけど、この人にめちゃめちゃ影響を受けています、といえる人はいないですね。
ーーでは小さいとき本を読むのが好きだった、とかは?
はるきる そんなに好きではなかったですね(笑)。
銀座ラスク(ギンビス)の空箱で作った、はるきる作品
ーー造形で好きなアーティストはいませんでしたか?
はるきる 学校の美術の時間に立体アートを見ると、時々理解できない難しいところを感じるんですよ。教養とか技術とかがないと理解できないみたいな。そういうのがアート作品だとすると、僕は美術には通じていないなと思うんです。誰が見てもおもしろいと思えるような作品が、僕が理想とする作品なんです。それで美術の世界の好きなアーティストさんはいなかったのかもしれません。僕は漫画とか映画とか、大衆向けに作られた作品のほうが好きなんです。
ーーアートより、エンタテイメントがお好きなんですね?
はるきる はい。
ーー次回は、2020年ついに大学を卒業するはるきるさんの、今後の活動についてお伺いします!
LOTTE ALMOND CHOCOLATE(ロッテ) の空箱で作った、はるきる作品
空箱職人「はるきる」プロフィール
1997年生まれ。
神戶芸術工科大学アート・クラフト学科在籍。 2017年、「明治ザ・チョコレート」の箱でロボットを作ったのをきっかけに空箱工作を始め、作品を Twitterで発信。そのクオリティーの高さが毎回話題となり、テレビでも多数取り上げられている。 現在は新作を制作しながら、企業とのコラボレーションも行なっている。 7月には自身初の書籍「お菓子の箱だけで作る空箱工作」(ワニブックス社)を発刊。 Twitterアカウント(@02ESyRaez4VhR2l)
文/鈴木真理子
写真/mina
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