連載 x≒Lolita Lab by ISEYA 第7回

御晩でございます。ISEYAです。

前回を読んでいただいた皆様、そして初めての皆様、今回も楽しく新しいロリータファッションを生み出していきたいと思います!


11月、秋麗かで火恋しい季節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?

秋の新作コスメも続々登場し、乙女はますます美しくなりますね。

それと同じく、紅葉に染まる山々も鮮やかなお化粧をし、自然もますます美しくなっていきます。

お化粧をした木々の葉が降り積もり、その道を歩くと、まるで〝真紅の絨毯に光臨する花形〟になったような気持ちになれますよね。


このように美しいものを観賞するだけでなく、事物から幾万の空想を広げ沈思することも秋の楽しみ方の一つだと思います。

そして鑑賞だけでなく、幼少期秋には様々な遊びを考えたことも思い出しました。

銀杏の葉でひっぱり相撲をしたり、落ち葉をシャワーのようにかけ合いっこしたり、自然といかに楽しく触れ合うか。私が好きだったのはガザガザ音が鳴る落ち葉を抜き足で歩いたり、木の葉隠れと称し落ち葉に隠る〝忍者ごっこ〟ですね。

ごっこ遊びというものは想像力を大きく育み、後の感受性の翼賛となるので、幼少期の全力は今に繋がっていたのだと改めて思います。

こうして、秋に散々忍者ごっこをしたのですが思えば実際の忍者についてはあまり知らないなということに気付きました。ごっこ遊びにおける忍者のイメージは、あくまでマンガやアニメの忍者です。

ということで、今回は忍者ごっこを振り返りながら忍者について調べていきたいと思います。



忍者とは

敵の情報収集及び破壊工作、そして変装を用いた密偵等、スパイのようなものです。有名な江戸時代の読本『自来也』ではガマを操る妖術を身に付けていますが、実際の忍者にも呪術を操る者もいたとか。

このようにまるでスパイ映画のように諜報活動を行う忍者ですが、実際にはあまり戦わなかったそうです。

なぜなら当時の連絡手段は人伝が主であり、せっかく手に入れた情報も自分が死んでしまったら意味が無くなってしまうので、絶対に生きて主人の元へ帰還しなくてはなりませんでした。

つまり、忍者は戦う術より自分を守る〝忍耐力〟に長けていたと言われています。フィクションのように忍具や忍術で戦うということはあまり無かったようですね。

〝戦わずに勝つ〟ことが忍者の活用目的であり、戦争を未然に防ぐ平和的側面も担っていたようです。

しかし、あまり好戦的ではない忍者ですが、前記で述べた木の葉隠れの術は行われていたようです。実際には立木の影に隠れるといったシンプルなものでしたが、隠れているときにはみ出た部分が木の葉の影のように錯覚するのでとても有効だったと思われます。

このように、実際の忍術はフィクションにおける超人的なものでなく、非常に人間的なものだったようです。

とはいえ、情報を聞き出すためのコミュニケーション能力や予言書を使い人を暗示する等、心理学的面ではとても超人的で、まるで現代におけるデキるエリートサラリーマンのようだなと思いました。


ということで、今回は敢えてフィクションにおける忍者ではなく、史実における忍者をモチーフにロリータへ落とし込んでいきたいと思います。



Style 7『冥の慧眼』


おそらくすごく地味だ、と思われましたよね。

まず、忍者の基本は『忍ぶ』ことにあるので全身を派手すぎないシルエットにすること、そして遠目で見れば地味であることにこだわりました。


とはいえ、史実に準じるばかりが正義ではないので、もっとフィクションらしく煌びやかに表現するのもこれはこれで面白いですよね。


いかがでしたか?

ちなみに11/14は日本で有名な伊賀忍者『服部半蔵』命日でもあります。実は忍者ではなかったのですが、どのようなエピソードが忍者として紐付けられていったのか考察していくのはとても面白いことなので、読書の秋とも言いますし、史料を読み漁り調べてみるのも秋らしくていいかもしれませんね。



次回は12月1日更新予定!

次回の更新をお楽しみに!


〈Profile〉

ISEYA

ロリータファッションの魅力の虜囚となり、ルナティックな絵や漫画をインターネットで発信し続けている。臥竜鳳雛。

本連載では昨今のロリータファッションと東洋史学を組み合わせながら、新たなスタイルを全力妄想!

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