「pays des fées」2021 SS Collectionはコラージュアーティスト「Q-TA」とコラボレーション! ポップアップショップからレポート&インタビュー

ファッションブランド「pays des fées(ペイデフェ)」の2021 SS collectionのお披露目を記念したポップアップショップが、2020年11月22日(日)〜24日(火)までラフォーレ原宿2FのCONTAINERにて開催されました。


本コレクションでは、コラージュアーティストのQ-TAさんをアートディレクターに迎え、今までとはまた一味違ったユニークなアイテムが展開されました。

そんな今回は、ポップアップショップの会場から注目の新作をお届けします。また、デザイナーの朝藤りむさんと、Q-TAさんにコレクションテーマの背景やコロナ禍でのクリエイター活動についてお話を伺いました。


※この記事に掲載されている商品の価格は全て税抜価格です



pays des fées 2021 SS collection

2021 SS collectionは「時代不明のレトロSFストーリー」をテーマに掲げ、様々な時代の要素が混じり合った奇妙で不思議な世界に誘います。さっそくアイテムをチェックしていきましょう!

Reflector Morse code Dress ¥45,000(予約商品)、

Morse code necklace ¥4,500、

Orange PVC bag (collage by Q-TA) ¥4,500

反射素材を全体に使用したワンピースは、蓄光糸を使ったモールス信号の刺繍入り。信号化された文字はマルセル・デュシャンの作品タイトルから引用されたそう。

スマホのフラッシュ撮影でもしっかり光ります!


Morse code Dress ¥28,000(予約商品)

ワンピースは素材違いの型も登場。黒地に白い襟や刺繍がアクセントに。


Bi-color Skirt ¥17,000(予約商品)

ツイッギーを思わせるミニスカートに、90'sコギャルのシルエットをプラス。


Reflector bag (collage by Q-TA) ¥4,500、

PVC bag(collage by Q-TA)  ¥4,500

Q-TAさんのコラージュ作品をプリントしたトートバッグは反射素材とPVC素材の2種。


Hoodie(collage by Q-TA) ¥9,000

ポップアップショップでは特別にQ-TAさんの作品を使ったラウンジウェアも販売。自宅はもちろん街でも着られる裏毛素材のフーディーは、今のシーズンに手放せない一着。



pays des fées × Q-TA
クリエイターインタビュー

これまでのpays des féesの雰囲気とはまた違った面白さが見受けられる今回のコレクション。pays des féesのデザイナー・朝藤りむさんと、今回で2回目のコラボレーションとなるコラージュアーティスト・Q-TAさんにお話を伺いました。

左から、朝藤りむさん、Q-TAさん


―――今回のテーマは「時代不明のレトロSFストーリー」ということですが

Q-TA:以前からレトロなものを作りたいなと思っていたので、今回はちょっと時代と逆行したスタイルで60〜90年代の良い部分を切り取ってちゃんぽんした結果、時代不明になったという感じです(笑)。


朝藤:私は元々80sがすごく好きなのですが、70sのツイッギースタイルや90sのコギャルも好きで、それらのミックスが今回のコレクションに繋がりました。


―――今回の注目アイテムや見どころを教えてください

朝藤:pays des féesの人気アイテムでもあるワンピースです。いつもとは異なるパターンで70sのシルエットをイメージしていて、映画で例えると『ロシュフォールの恋人たち』に出てくるようなガーリーなパターンに80sの色づかいを掛け合わせたり、ルック撮影ではモデルの髪型を“聖子ちゃんカット”にしてみました。特に反射素材を使ったワンピースはこれまでのpays des féesにない新しいものですが、シルエット自体は70sフランス風というブランドらしさと新しさの両方が入り混じっています。


Q-TA:今のちょっとおかしな世の中で、pays des féesというブランドの魅力をあえてモールス信号を使い記号化して伝えようと思いました。こちらの信号を受信してほしい、そんなイメージの中から反射素材を使った服を作ろう、となっていきました。自らが光を発しなくても、光の当たるところに行けばその光を反射し輝くことができる、そんな良い意味で“他人任せ”な感じが今らしい雰囲気になっていると思います。


―――レトロなルックやイメージムービーも印象的でした

Q-TA:昔からあるレトロなドライブインや、古い自販機の前で撮りたいと思ってりむさんに相談しました。


朝藤:実は、ここのドライブインは私が前から通っていた場所で…。


―――どこにあるんですか?

朝藤:それは内緒です! みんな来てしまったらつまらないから(笑)。


Q-TA:最初からどうしても、この自販機で売っているハンバーガーの箱を使いたかったんです。ロゴやカラーの全てがレトロな雰囲気で、昔からあの箱がかわいいと思っていたんですよね。この箱のかわいらしさとpays des fées本来のかわいらしさをどう混ぜようかなと考えたら、やはりおかしな世界を作る必要があったので時代をミックスしたという部分もありますね。pays des féesのファンの方々が持つブランドイメージをどうずらすかというのもまた僕のテーマなので(笑)。


朝藤:でも、ずらしているようで上手い具合にpays des féesとしてまとまっているよね!


Q-TA:だといいんだけど…。あいつとコラボやめろって言われるかもしれない(笑)。


―――(笑)。アーティストやクリエイターとして常に作品を生み出し続けているお二人ですが、普段どういったところからインスピレーションを得ていますか?

朝藤:旅、音楽、映画など沢山ありますが、一番大きいのはいろいろな場所へ実際に行って遊んでみることです。今年は世情的に海外へ行けていませんが、いつもなら旅行先で面白いショップやギャラリーに行ったり、スコッターたちと一緒にギャラリーで展示をしてみたりとか。本を読んだりレコードを聴く以上に、実際にそこへ行って感動を肌で感じるということが布の質感に繋がると思うんです。服の肌触りや質感って言葉にできないものなので、そういったものをインプットするにはやっぱりいろいろな土地に足を運び現地の人と遊ぶ、それが一番の刺激です。


Q-TA:僕は単純に楽しいことをしたいだけなので、その楽しいことをしたいがために、どう環境を作るかという発想がクリエイティブに影響しています。グラフィックデザインはもちろんのこと、洋服も作るし、音楽だって作りたい。まだまだやりたいことだらけなんで、それにどう近づいていくか、その工夫が直接クリエイティブに繋がっていると思います。まぁ基本的に二人とも、楽しいと感じる方向に流れて行く性質だよね(笑)。


―――コロナ禍の中で、制作されるものへの影響はありましたか?

朝藤:私は影響なしです! 元々ファンタジーを作る側として暮らしの中の非日常やハレの日のための服を作っているので、この状況下においてより一層、日常には影響されないように貫いています。


Q-TA:僕もクリエイティブに関してはそんなに影響がないと思っています。環境に合わせてどういうものを作るかが問題なので、今のように制限された環境であれば、その中で面白いものを作ればいいだけです。逆にこれまでにない発想ができるタイミングだと思うので、今だからできることをやっていきたいです。ただ、アウトプットのしかたが制限されてしまっているので、どう消費してもらうかはいろいろと問題がありますね。そこがもう少し改善されたらいいなと思います。


朝藤:お店を運営しづらい状況だからこそ、私たちも普段よりムービーに力を入れていて、服に直接触れられなくても、着用感が伝わるように工夫しています。ぜひチェックしてみてください。


―――朝藤さん、Q-TAさん、貴重なお話をありがとうございました。



WEB受注会が開催中!

本コレクションはpays des fées WEBサイトにて、2020年12月13日(日)まで受注受付中です。

詳しくはHPをご覧ください!

pays des fées HP

https://pays-des-fees.com/



〈ショップ情報〉

pays des fées

東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ4階

営業時間:12:00〜16:40

定休日:水曜、木曜日

HP https://pays-des-fees.com/

Twitter @paysdesfees_o

Instagram  @paysdesfees_nakano_broadway


〈作家情報〉

Q-TA

HP  https://www.q-ta.com/

Twitter @qta3

Instagram  @qta3




text, photographs_Kyoko Kanayama



tulle(チュール)

ほんの少しのファンタジーと、可愛い大人服♥ 女性向けのファッション雑誌「tulle(チュール)」の公式サイト